日経ビジネスオンラインから。
それはだって、最終的にこちらのためになるもの。信頼できる相手なら、ノウハウだろうがどんどん渡した方が、自分たちも得するってことを、なぜだかみんな気づかないんだ。普通の人間は何でもかんでも自分たちのところで抱え込もうとする。それがダメ。
抱え込むってことは、昔のことにしがみついて、自分たちの進歩をある意味で止めてしまうってことを分からないと。だからうちは、どんどん捨てている。捨てるって言うと、聞こえは悪いが、自分たちでもうやることはないと考えたら、別のところに自分たちの商売を渡すこともある。ずっと抱え込んでいたら、新しいことができなくなるじゃないか。社員6人の岡野工業がなぜ、世間ではできないようなことを次々と成し遂げてきたのか。それは、抱え込まないで、 “捨てる時は捨てる”から。
「ノウハウを外に出すと、自分の首を絞めることになるのでは」と心配する人にはこう言いたいよ。あんたは進歩することが嫌いなのか、と。